皆さん、先日5月下旬以来、スリランカの関税については度々ニュース速報をお届けしてきましたので、既にご存知な方も多いとは思いますが、スリランカ政府が自動車輸入関税を大幅に上げると発表しました。これまで、スリランカへ車を輸出されていた方々にとっては、ショッキングなことと思われます。

だからといってショックを受けているわけにも行きません、その中で取れる手段を考えてみました。
対策を考える上で、今回の税法改訂の概要をまずは整理してみましょう。

大きく分けて以下のとおりです。

・課税方法が、これまでの製品価値に対するものから排気量に対する方法に変更。

・排気量1,300cc以下の自動車に対する関税は下がり、排気量1,500cc以上のものは大幅に上がる。

【対策その1 小型車をねらえ】

このことからわかるように、一概に関税が上がったとは言えません。
大半は増税対象となるのですが、1,300cc以下の小型車については、むしろ減税対象です。

これまでは、日本からスリランカへ輸出される自動車のほとんどが、1,500cc以上でしたが、今後は1,300cc以下の小型車が増える可能性があります。

スリランカ自動車輸入協会 会長
「これまで小型車の輸入はインド車が多かったが、
 今回の税制改正により日本小型車の需要が増えるだろう」

これまで小型車を購入する層は、比較的低所得層が多く価格が安いという理由で、インド車の輸入が多かった。しかし、小型車しか選択肢がなくなると、もともとスリランカ人は、日本車を好む傾向があるので、日本の小型車を選ぶ可能性が高まることでしょう。

スリランカ現地代理店
「以下の小型車は今後も輸入可能性がある」

トヨタカローラアクシオ、ニッサンリーフ、ホンダヴェゼル、ホンダグレイス、スズキワゴンR、スズキハスラーなど

以下は、輸出が難しくなりそうです。

これまで人気車種だったトヨタプリウス、トヨタランドクルーザープラド、トヨタカムリ、トヨタハリアー、ニッサンエクストレイルなどは今後は増税対象に

《結論》
今後は小型車の需要が出るかもしれません。さっそく日本側でも準備しておきましょう。

【対策その2 輸送コスト削減】

関税が上がるしわよせで、輸送コストのこれまで以上の削減が必要。

スリランカ海外バイヤーは、車代が同じくらいならば、輸送料金が安い輸出業者を選びます。

スリランカはRORO船輸送が主ですが、コンテナを利用することで費用は約10〜15%下げることができます。小型車であれば一つのコンテナに6台積むことができます。

6台をRORO船で運ぶのに比べ大幅にコストを下げることが可能です。

コンテナを使うことは、コストを削減できるだけでなく直接Colombo港へ輸送できる点や自動車以外にも関連部品などを同梱できるなど、いくつかメリットがあります。

《結論》
今後はRORO船輸送だけではなく、コンテナ輸送の併用も考えてみる。

スリランカへの輸出事業はなかなか厳しくなりそうですが、
「ピンチの後にチャンスあり」の精神で頑張っていきましょう。


今回取り上げた税制改正に関する内容は、先月末スリランカ政府から発表された内容ですが、現地輸入業者からの強い反発もあり、実際にはまだ施行に至っていないようです。
(日本時間2016年6月10日現在の情報)